市況関連の昭和電工は反発するか?

<ファンドアナリストの視点>日本株、「低空飛行」から抜け出すか
2016/08/31 12:11

 「低空飛行」が続く日本株。円高抵抗力を発揮するような格好でトヨタ自動車<7203.T>など国際優良株の一角に8月初旬以降、株価修復機運が台頭しているものの、ドル・円相場の神経質な動きを気にする市場関係者は多く、巻き返しムードはなかなか広がらない。ただ、足元をチェックすると、株価は局面突破に向け、匍匐(ほふく)前進している姿が浮かび上がってくる。果たして、9-10月での「秋晴れ」相場につながるか、ここからが正念場だ。

<第1四半期決算と円高のダメージ>

 昨年12月を起点にした指数化チャートから分かるように、米国株(S&P500)や英国株(FT100)に比べ、日本株(TOPIX=東証株価指数)は大きく出遅れている。天と地、という表現はオーバーだろうが、少なくとも「高層階」と「低層階」の違いほどの開きはある。ドイツ(DAX指数)の株価にも引き離され、先進国では最出遅れの状態だ。

 米国株は現地8月5日に公表された7月の非農業部門の雇用者数は前月比25.5万人増と、市場予想の18万人増を大幅に上回り、これを受けた同日のS&P500種指数とナスダック総合指数はそろって史上最高値を更新。その後、11日にはNYダウも7月20日に付けた最高値1万8595ドルを上回り、最高値を付けた。良好な雇用状況を踏まえると、7-9月の実質GDP(国内総生産)も前期比年率2%前後のプラス成長をキープする可能性が出ている。

 これに対し、日本株はブレグジット(英国のEU=欧州連合=離脱決定)直後に大波乱に見舞われた後、いくぶん持ち直したものの、TOPIXは4月22日に付けた1407.50ポイント(当日の日経平均株価は1万7572円)に到達できないまま。理由はいくつかあるが、主因はやはり輸出型企業の足を引っ張っているドル安・円高との見方が大勢だ。

 8月中旬に発表を終えた上場企業の今3月期第1四半期(16年4-6月)決算では製造業が前年同期比16%の減益を記録。前年同時期のドル・円相場が平均で1ドル=120円近い水準にあったことから、円高によって収益に反動減の波が押し寄せた。特に円高の影響が大きい自動車産業ではトヨタの連結営業利益が6422億円(前年同期比15.0%減)に落ち込み、通期の収益予想も下方修正した。

<為替離れの兆しも>

 「円高恐るべし」を印象付けた動きだが、株価との関係でみると、意外にも8月に入ってからトヨタ株に象徴されるような「為替離れ」に近い状況が表面化している。第1四半期決算で厳しい結果に終わったのは確かだが、仔細に見ると、4-6月の連結営業利益は、通期予想1兆6000億円(前期比43.9%減)に対する進ちょく率が40%に達し、通期見通しの実現可能性という点では「貯金を残した決算」(大和証券・投資戦略部)、つまり通期計画達成は余裕含みとの声があがっている。株価は22日、一時、6109円まで買い進まれ、4月以降では初めて6100円台を回復。昨年12月18日以降、割り込んだままにある200日線(24日現在、6257円)が視界に入りつつある。

 トヨタだけではない。ホンダは第1四半期決算の連結営業利益は新型車投入効果やコストダウンが寄与し、2668億円(前年同期比11.5%増)と増益を達成。株価も3月以降の上値抵抗ゾーンである3200円台に迫ってきた。業績面での「円高抵抗力」が株価に反映され始めたわけだ。

<原油、6月高値にトライへ>

 もう一つ、見逃せないのが原油市況の回復機運である。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)原油はEIA(米エネルギー情報局)がまとめた週間在庫統計で原油とガソリンの在庫減が確認されたこともあって期近ベースの終値が現地19日には1バレル=48.52ドルと6月高値51.23ドルを射程圏にとらえる水準まで上昇した。OPEC(石油輸出国機構)の非公式会合をめぐる需給思惑から商品先物市場では6月高値にトライする流れ、との見方が浮上している。

 企業の円高抵抗力が増す一方で、日銀が「デフレ克服」の障害と見ている原油安のトレンド転換がいっそう鮮明になるようであれば、出遅れている日本株がいつまでも低迷を続けることは考えにくい。

<景気敏感株にうねり>

 先読みを争う株式マーケットでは8月初旬以降、三井化学<4183.T>、昭和電工<4004.T>、東ソー<4042.T>といった化学や、住友金属鉱山<5713.T>やDOWAホールディングス<5714.T>をはじめとする非鉄株を含めた景気敏感型の素材株がうねりを強めている点も、なにやら示唆的だ。

 日銀は9月20-21日に開かれる日銀の金融政策決定会合で「量・質・金利」にわたる異次元緩和の総括的検証を行う。2%のインフレ目標を実現するうえでの政策的課題を鮮明にし、再びリフレ政策にムチが入るだろう。事業規模28兆円超の経済対策との「合わせ技」によって日経平均が200日移動平均線の1万7134円(24日現在)を突破すると、日本株は奮起に向けたハードルをクリアする。(赤間 憲明)

[ 株式新聞ニュース/KABDAS-EXPRESS ]

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サラリーマンを辞めて「専業トレーダー」やっています。現在は、配当重視株7割 売買3割でやっています。
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