睡眠不足は、高血圧になる!

人生の3分の1の時間=睡眠時間をメタボ対策に使おう
第12章 メタボと睡眠
2016/1/12 塚崎朝子=ジャーナリスト

 高血圧と不眠も相互に悪影響を及ぼす。睡眠不足は高血圧のリスクを高めることが知られており、さらに、高血圧に短時間睡眠が重なると脳血管イベントの発症リスクが高まるとする報告もある。高血圧で、不眠症があると降圧薬の効きが悪いが、ぐっすり眠れるようになると血圧も低下する。

 もちろん、太ってメタボになれば、誰もが不眠症になるというわけではない。睡眠障害とメタボは鶏と卵との関係と同じで、どちらが先かは分からないが、密接な関係があることは確かだ。

 東京慈恵会医科大学葛飾医療センター院長で日本睡眠学会理事長の伊藤洋氏(精神科医)は、「メタボの人は、合併症のリスクを下げるためにも、自らの睡眠の質を改めて振り返ってみる必要がある。また、睡眠障害を抱えている人も、肥満やメタボにならないよう、生活習慣に注意すべきだ」という。睡眠不足は、多分にストレスになる。それを解消しようと、やけ食い・ドカ食いに走る人は、決して少なくない。高カロリーの甘味に走りやすい人は、特に糖尿病の注意が必要だ。

まず痩せる、布団の上に長居しない、寝酒を避ける

 さて、睡眠障害への対処法。

 肥満や、首回りのぜい肉が原因で睡眠時無呼吸症候群になっている人は、痩せれば無呼吸状態も解消され、糖尿病やメタボも改善されることが多い。それ以外で不眠症に陥っている人は、まず、下記の「睡眠障害対処12の指針」(厚生労働省)を守ることから、始めたい。

睡眠障害対処12の指針
1.睡眠時間は人それぞれ、日中の眠気で困らなければ十分
2.刺激物を避け、眠る前には自分なりのリラックス法
3.眠たくなってから床に就く、就床時刻にこだわりすぎない
4.同じ時刻に毎日起床
5.光の利用でよい睡眠
6.規則正しい3度の食事、規則的な運動習慣
7.昼寝をするなら、15時前の20~30分
8.眠りが浅い時は、むしろ積極的に遅寝・早起きに
9.睡眠中の激しいイビキ、呼吸停止や足のむずむずは要注意
10.十分眠っても日中の眠気が強い時は専門医に
11.睡眠薬代わりの寝酒は不眠のもと
12.睡眠薬は医師の指示で正しく使えば安全
出典 厚生労働省

 睡眠時間は長ければ良いというものではなく、「7時間が理想的で、最も長生きする」といった報告もある。しかし、個人差がある上、一般に歳を重ねるにつれ睡眠時間は短くなる。中高年であれば5~6時間でも十分な人もいるので、「絶対に7時間は必要」との思い込みに捕らわれて“不眠恐怖症”に陥らないようにしたい。また、中途で目が覚めても、短時間(15~30分程度)で再び眠れれば大きな問題になることはない。

 睡眠習慣は、生活習慣そのもの。食事習慣、運動習慣とも無関係ではなく、睡眠を含めた生活のリズムを整えることが大事だ。伊藤氏は、「睡眠で最も大事なのは、布団の上に長く居すぎないこと」と言う。睡眠時間制限療法とも呼ばれるもので、ダラダラと布団の上で読書などをせず、眠くなったら布団に入り、1年を通じて同じ時間に起床する。休日の寝だめは有効とは言えず、むしろリズムを乱す元になる。

そして、多くの日本人が陥りやすい間違った不眠の対処法に、寝酒がある。飲酒によって眠気がもたらされても、アルコールには脱水作用があるので、のどが渇いて夜中に目が覚めてしまう。また、アルコールを常用すれば、依存症の問題もある。

 食べ物で眠りをもたらそうというのも難しい。眠気を生じるホルモン(メラトニン)の増加には、必須アミノ酸の一種であるトリプトファンが関係している。だからといって、例えば、このトリプトファンを牛乳から摂取しようとすれば、5リットルも飲まなくてはならず、全く現実的ではない。

 伊藤氏は、「寝酒に頼るぐらいなら、きちんと医師に相談して、適切な睡眠薬を処方してもらったほうがいい」と言う。

より自然に眠りに誘う睡眠薬も登場

 従来からの睡眠薬(睡眠導入薬)は、脳内の神経伝達物質の働きを強めて脳の興奮を鎮める薬が主体だったが、2014年に登場した新薬「スボレキサント」は、筑波大学教授の柳沢正史氏が発見した睡眠・覚醒のスイッチを入れる脳内物質(オレキシン)に働きかけるもので、より自然に眠りに誘う薬だ。また、やはり日本で開発され、メラトニンの放出を促すという穏やかな薬もあるが、こちらは、高齢者の不眠や、時差ぼけ・交代制勤務などで乱れた睡眠リズムを取り戻すために利用する。


快眠も実は有効なメタボ対策。(©Inspirestock International -123rf)
 注意したいのは、睡眠導入薬はすべての不眠に効くわけではないことだ。単純な不眠だと思っていたのが、その陰には、睡眠時無呼吸症候群、あるいは、むずむず感を伴う足の異常運動(レストレスレッグス症候群またはむずむず脚症候群)などが隠れている可能性もあるので、睡眠を専門に手掛けている医療機関で相談してみることも必要だ。

 睡眠時無呼吸症候群の場合は、睡眠導入薬を使うとかえって気道の閉塞が強まり、症状が悪化する可能性がある。直接効果がある治療薬はないが、重症であれば就寝中に空気を送り込む陽圧マスクを装着して、空気圧で塞がった気道を広げる治療(CPAP療法)などを行う。レストレスレッグス症候群には、重症であれば、パーキンソン病の治療にも使用されるプラミペキソールという薬が有効である。

 睡眠時間は人生の3分の1もの長さを占めるのだから、ぐっすり眠ることでメタボ克服、健康づくりにつなげた方が良いに決まっている。

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サラリーマンを辞めて「専業トレーダー」やっています。現在は、配当重視株7割 売買3割でやっています。
(注)「FHファンド」は、個人事業届出時の屋号です。投資顧問業ではありません!

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