マスコミは、反政府発言をやめてもう少し公平にするべきだ!

「NEWS23」岸井成格氏の発言が放送法違反なのは明白ではないか テレビ局の“傲慢”許すな
産経新聞 12月13日(日)8時30分配信

 「政治的公平」をうたった放送法上、テレビの報道番組はどうあるべきかという問題は、私がこのコラムで昨年5月に提起させていただいたときも大きな反響いただき、議論になってきましたが、ここにきてまた注目されています。というのも、TBSの「NEWS23」の報道が「放送法違反だ」として、作曲家のすぎやまこういちさんが代表呼びかけ人を務める任意団体「放送法遵守を求める視聴者の会」が11月26日、番組アンカーの岸井成格(しげただ)氏やTBS、総務相に公開質問状を送ったからです。

 私は以前から、とくに平成24年の安倍晋三政権発足以降は「NEWS23」や同じくTBSの「サンデーモーニング」、テレビ朝日の「報道ステーション」は、政治の問題を扱う際に明らかに特定のスタンス(はっきり言えば反安倍政権ですが)をとっており、放送法上疑義があると思っていたので、この動きは歓迎すべきことです。今回は改めてこの問題を考えてみたいと思います。

 「視聴者の会」が問題としたのは、岸井氏が安保関連法の審議が大詰めを迎えていた9月16日の放送で、「メディアとしても廃案に向けて声をずっと上げ続けるべきだ」と発言したことです。これについて、公開質問状は「岸井氏は番組の司会者であり、番組と放送局を代表する立場から、一方的な意見を断定的に視聴者に押しつけることは、放送法4条に明らかに抵触する」として、見解を問いただしました。

 放送法4条は「放送事業者は、国内放送及び内外放送の放送番組の編集に当たっては、次の各号の定めるところによらなければならない」とし、(1)公安及び善良な風俗を害しないこと(2)政治的に公平であること(3)報道は事実をまげないですること(4)意見が対立している問題についてはできるだけ多くの角度から論点を明らかにすること-を規定しています。

 新聞は発行しようと思えば誰でもできるので、憲法21条の表現の自由(報道の自由)に基づいて、それぞれの社が独自に政治的な主張を掲げることを認められています。しかし、テレビやラジオは国から限られた電波を割り当てられた免許事業で、誰でも放送できるわけではありません。さらに、放送は音声や映像で情報を伝えることから、活字以上に国民の思想や世論などに与える影響が強いという側面もあります。このため、放送法によって報道の自由に一定の制約が課され、政治的な意図をもった主張をしてはいけないことになっているのです。

 放送法のうち、(1)と(3)は当然のこととして、政治報道で問題となるのは(2)と(4)です。国民の間で賛否が分かれている安保関連法のような問題の報道の仕方は、「政治的公平」と「多角的な論点の提供」にはとくに注意を払うべきです。しかし、岸井氏の発言はメディアの報道の方向性として「廃案に向けてずっと声を上げ続ける」ことを求めていますから、(2)と(4)の規定に反していることは誰の目にも明らかです。

 岸井氏は「NEWS23」の中で9月16日の放送に限らず、安保関連法や原発再稼働、特定秘密保護法など安倍政権が進める重要政策について反対の立場を表明してきました。私にはこれらの発言は「一方的な見解の表明」にしか見えず、「反安倍政権」という自らの政治的主張に視聴者を導こうとする意図さえ感じます。放送法4条の規定に配慮する姿勢に欠けていると言っていいでしょう。

 岸井氏だけが問題なのではありません。岸井氏は毎日新聞特別編集委員ですから、その発言は当然、毎日新聞の社論に沿ったものになるでしょうが、番組を仕切る立場のキャスターも、その主張にただ相づちを打って追認するだけで多角的に論点を紹介することはほとんどありません。従って番組の構成そのものが問題で、キャスターにも、番組の責任者であるプロデューサーにも、そして番組を放送しているTBS自体にも責任があります。

 それにしてもなぜ、こうした報道がまかり通っているのでしょうか。それは放送法4条には罰則がなく、「単なる倫理規定」と軽んじられているからにほかなりません。さらに、「権力に対してチェック機能を果たすのがメディアの役割であり、批判するのであれば意見が偏っていても構わない」という「勘違いの正義感」も背景にあると思います。

 しかし、「視聴者の会」が指摘するように、それは視聴者を無視したテレビ局の「傲慢」あるいは「自己満足」でしかありません。多くの視聴者は特定のテレビの報道番組をただうのみにするほど愚かではありません。テレビに限らず、新聞やインターネットのニュースなどさまざまなメディアから情報や論点を得て、自らの見解を見いだそうとしています。その中で、特定の番組が一方的な意見を押しつけようとしても、そうした賢明な視聴者からは反感を買うだけだと私は思います。

 「視聴者の会」が岸井氏の発言について「放送法違反」と指摘したことは、政界にも波紋を広げています。民主党の岡田克也代表は3日の記者会見で、「メーンキャスターが自分の意見を言ってはいけないというのは一つの見方かもしれないが、偏った見方だ」と述べ、「視聴者の会」を批判し、岸井氏を擁護しました。しかし、もしあるテレビの報道番組のキャスターが「メディアは民主党を無くすように声を上げ続けるべきだ」と発言しても、岡田氏は容認するでしょうか。するはずがありません。岸井氏の発言がそういう問題であることを岡田氏は理解していないのです。

 民主党に対しては3年間の政権の失敗やその後も責任ある野党として役割を果たせていないことから、「民主党はもはや無くした方がいい」という意見も少なくありません。現に党内や他の野党から民主党解党論が出ています。ただ、テレビの報道番組がこの問題を取り上げる場合もやはり、民主党のあり方について一方的な主張を伝えるのではなく、同党の現状や政策、国会での対応、野党再編の動きなどを多角的に報じ、視聴者に論点を与えるべきなのです。

 政府・与党は今のところ、岸井氏の発言問題について静観の構えをとっています。しかし、岸井氏の発言に代表されるテレビの政治報道の問題を放置していていいわけはありません。放送法4条は視聴者、国民、さらには国家のあり方にとって極めて重要な規定だからです。それを「単なる倫理規定」、「従わなくても罰則はない」などとして、テレビ局の恣意的な報道を許していてはその意義が脅かされます。

 同条については、平成19年の総務相答弁で「一つの番組ではなく当該放送事業者の番組全体を見て、全体としてバランスのとれたものであるかを判断することが必要」との見解が示されています。しかし、「視聴者の会」の公開質問状が指摘したように、「一般視聴者がある一局の報道番組全体を見ることはできません」。したがって、「なるべく一つの報道番組内で公平性や多様な意見の紹介に配慮しようと努めるのが、放送番組責任者の当然の倫理的責務」なのです。

 政府・与党はこの問題について「報道への権力の介入だ」などという批判を恐れることなく、冷静にテレビの報道番組の現状を分析したうえで、放送法4条の運用がどうあるべきかを、議論すべきだと思います。監督官庁である総務省も、非現実的な過去の答弁に縛られることなく、同条についてよりきめ細かなガイドラインを定めたり、報道番組の内容、構成をチェックして逸脱していた場合は指摘を行ったりといった対応をとるべきだと思います。

 放送法4条には先に書いた重要な意義があるのですから、テレビ局の「傲慢」を許して死文化させてはいけません。まずは「視聴者の会」の公開質問状に、当事者たちがどう回答するのか、注目したいと思います。(高橋昌之)

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Author:諸葛孔明
サラリーマンを辞めて「専業トレーダー」やっています。現在は、配当重視株7割 売買3割でやっています。
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